ノダの女性キャリア
異なる職種の社員が、
女性のキャリアについて対談しました。
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2008年入社
理学研究科化学専攻 -
2014年入社
農学研究科環境森林科学専攻 -
2015年入社
理学部地球科学科 -
2017年入社
アジア太平洋学部アジア太平洋学科
CHAPTER1
現在担当している仕事について
私は、一言で言うと貿易事務をしてます。具体的には、輸入書類のチェックや決済の手続きですね。今の部署には1年ちょっと前に異動してきたんですけど、それまで海外事業推進室って何しているかあまりよく分かってなくて。
確かに、詳しくは知らないかも。
ノダは合板を海外から輸入もしていて、その合板を他の企業へ販売したり、自社工場でフロアを製造するときの材料にしています。合板は今、インドネシアとマレーシアから輸入しています。私の仕事は、その輸入に必要な書類のチェックをして、日本の通関業者と呼ばれる業者さんに確認をすることです。
輸出者、荷主をシッパーって言うんですけど、現地のシッパーさんや日本の通関業者さんとメールでやり取りしています。
最初に配属された部署から仕事が大きく変わった印象があります。
そうですね。最初は建材事業部で営業スタッフ系の部署にいました。今の部署では仕事内容が全く違うので、まだまだ勉強中です。環境の変化に慣れるまでは少し大変でした。
海外っていうと英語とか喋れないといけないのかなって思うんですけど、実際やり取りは英語なんですか。
シッパーとはメールでやり取りするんですけど、やっぱりそこは英語になります。大学のときに海外留学をした経験があったので、今の部署ではその経験が活かせています。
えー、すごい!
英語は学生のときの知識だけで大丈夫なんですか?
ビジネス英語っていうのはちょっと違いますね。学生のときに触れていなかったビジネス英語もですが、言い回しや専門用語は、今も苦戦中です。
日々勉強なんですね。
私は首都圏の、一都三県を活動拠点として、建材の問屋さんとか工務店さん、リフォーム店さんに向けて営業活動をしてます。
製品を売ったり提案することはもちろん、それ以外にもプレゼン用の資料を作ったり、見積もり作ったり、納期の、納品の打ち合わせをしたり。あと、クレーム対応。そういった業務も行ってます。
営業になった時はまだ社内で女性の営業がほとんどいなかったと思いますが、実際どうでしたか。
正直に言うと、苦労しました(笑)先輩方は皆さん男性ですし、配属になった営業所の先輩は、年の離れた方が多くて。気を遣ってしまう時期もありました。
現場で急なクレームがあったりして、商品を持って行かなくちゃいけないことがあるんですけど、扱っているのが建具や床材なので、自分一人では運べない大きさになってくるんです。周りの人に頼る、頼らないといけないっていう面では、最初の頃は苦労しました。
最近は新入社員の方も部署に入られましたよね。
いよいよ女の子の後輩ができたんです。
おお、先輩!
一緒に現場回ったり、2人で出来上がった現場に行ったりしてます。これかわいいねとか、このデザインいいねって言いながら、とても楽しくやってます。
女性で良かったと思うこともあって。工務店さんとかリフォーム店さんにはコーディネーターさんって呼ばれる、色の組み合わせやデザインを決める方がいるんですけど、女性が増えてるんです。そういった方とのコミュニケーションはやっぱり取りやすいですね。
あと、営業の仕事では建築現場や出来上がった現場に行くことがあるので、実際にどんな色やデザインが使われてるかなど、コーディネーターさんと情報交換をしてます。最新のトレンドとか、デザインやインテリアの流行を取り入れることができるので、それが自分の営業活動に生かされてるんじゃないかなって思ってます。
家決めるときって、女性が主導権を握るっていいますよね。
結構奥様が決められることが多いので。
ちょっと真面目な仕事の話になっちゃうけど、現場行ったときには、こういうデザインかわいいねって思ったものを、写真に撮ってくれるとすごい助かる。今って、製品の柄とか色出しとかしているのって男性社員が多いので、女性の意見が増えると絶対変わると思うんです。
製品を作っている皆さんが現場に行くことって少ないですもんね。営業報告っていう営業の意見を社内に発信する場面もあるので、頻繁に提出するようにはしています。写真頑張って撮って、集めてきます。
あとは現場で、実際どういう風に使われているのかを見れると、モチベーションになるというか嬉しいなって思いますよね。
そうですよね。うちの商品だけじゃなくて他のメーカーさんのキッチンとか、他のメーカーさんの建具と合わせていたりするので、すごい参考になります。会社のInstagramとかも。
見る見る。プレゼントキャンペーンとかやってるよね。
お客さんが撮った施工事例とか感想ってすごい参考になりますし、喜んでもらえているんだなって実感できますよね。
お二方の生産技術はどんなお仕事ですか?
生産技術では、生産のコストダウンに向けて、材料や生産方法の変更を検討しています。材料の原価が上がってきちゃったから、じゃあ別のにしましょうと検討したり。生産ラインのことを知って、ラインのこういう所にムダがあるんだけどっていうのを直したり。
私は生産管理から生産技術に異動してきて3年なので、勉強しながら、上司だけじゃなくて現場の方にも教えてもらっています。あと、さっきの力仕事の話あったと思うんですけど、やっぱりそれはもう、どうにもならない部分はあって。クローゼットとかの扉って十何キロもありますし。
持てないですよね。
最近工場では、現場も若い女性が増えていて、女性もどんどんリフトに乗って運んでます。
そういう道具を使いながら、やれたらいいんじゃないのかなって思います。
私は同じ部門の、フローリングを扱っている部署で、同じように生産の改良・改善を行っています。営業はたくさん売って利益を上げるイメージだと思うんですけど、工場側としては、コストダウンや製品の合格率を上げることが会社の利益につながるので、それに対して取り組んでいます。
あとは、フローリングっていうのはJAS規格(食品・農林水産品の取扱いの方法などについて国が定めている基準)で決まっている製品なので、JAS申請の業務も担当して、やらせていただいてます。
仕事によっては一人がメインで担当を持っているものもありますし、材料変更が絡んでくると一人ではとてもできない仕事になるので、他部署もみんな巻き込んでやる形になります。
CHAPTER2
ライフイベントによる働き方の変化と社内制度について
私は二度目の育児休業を取って、先日、現職に復帰しました。一人目のときは、初めての経験で大変でした。ほんとに急につわりがきて、昨日まで職場にいたのに次の日からいきなり「すみません、休みます」ってなっちゃって。仕事の面でも、迷惑をかけたと思います。
一人目のときは確か1カ月半ぐらい休んだので、年休はなくなっちゃって、給料もなくなっちゃうのかと思ったら、そこは年休がなくなっても、給料は保障されてまして。年休がなくなったから無給になるわけではないので、そういう点では経済的にも助かりました。二人目も同じく、今度は2ヵ月ぐらい休みをいただいて、同じく年休はなくなったんですけど、そのときも給料は保障されていて助かりました。
大事ですよ・・・。ちなみに時短勤務の制度は利用されたんですか?
そうですね。一人目が産まれた頃は、時短勤務はしてなかったんですけど、子どもが4~5歳になったときに、やっぱりちょっと家庭と仕事の両立が大変に感じている部分もありまして、初めて時短勤務を利用させていただきました。そのときは仕事をセーブしながら家庭に重心を置くかたちで働いて、バランスを保ってました。
時短勤務って、具体的にどのぐらい短くなるんでしたっけ。
基本は8時間勤務じゃないですか。6時間勤務まで時短できるんですよ。
じゃあ2時間分、申請できるってことですね。
そう、2時間まで早く帰っても大丈夫。短くなった分だけ給料からマイナスするので、8時間働けばMAXもらえるし、時間外すればその分手当がつきます。
社内婚だと思われるんですけど。私も同じく社内婚で。
そうだったんですか!
旦那さんが育児とか家事に協力してくれたりとかっていうのは大きかったんですか。
夫は世間一般で言うイクメンな方、だと思う。当時は夫の出張が多くて、数日いないときもあったけど、家にいるときは協力してくれました。家事とか子どもの面倒はもちろん、ご飯を作ってくれるときもあったし、保育園のお迎えもできるときはしてくれたし。
そうなんですね。1人だとなかなかできない、難しいですよね。
1人は無理、厳しい。
私も夫も今営業職なので、どっちかが仕事をセーブしないと、今後そういった場面でつらくなるんじゃないかなと思って。
里帰り出産だと旦那さんが立ち会うのって難しかったりしますよね。私の夫にも育休を取ってほしいけど、実際、事例はあまりないとのことでした。
いい例になっていただければ・・・。
うん、事例つくってほしい。
やっぱり現場目線だと、人が1人、その分働く人がいなくなっちゃうって考えると難しいのも分かるんです。来年の4月から、男性も育休を取りやすいように法律が変わるそうなので、取りやすくなるといいなと思ってます。
経験者から言わせてもらうと、里帰りして実家に頼っている間は、まだ夫がいなくてもいいと思うんだけれど。いざ自宅に戻って赤ちゃんと2人になったときに、自分の体調も分からないし、夜寝れなくてつらいものだから、どっちかというと実家から離れたときに、夫が2週間でもいてくれると助かる。
そうですね。
うちは夫婦とも実家が離れてるんですが、里帰り出産しなかったので。1人目は産んだ後も元気で、それこそ半年で復帰したくらい元気だったんですけど、同じノリで2人目産んだらボロッボロで。
そういうときに旦那さんが、産休・育休じゃなくても育児に関しての休みが取れたり、ちょっと早めに帰れれば・・・。
そう。ちょっと優遇してほしい。出産後の身体って、交通事故全治3ヵ月ぐらいのダメージらしいから(泣)テレワークで家にいてくれるのも有難いよね。
部署にもよると思うんですけど、テレワークの環境整備は一気に進みましたよね。男性の育休も含めてですけど、家族の介護とか自分が大けがしたときも、テレワークできる環境はメリットがあると思うので、これからも、その人に合った働き方ができればいいんじゃないかなと思いました。
CHAPTER3
今後の目標、これからやりたいこと
内装建具の新シリーズを立ち上げるときに、女性の意見を取り入れようっていうことで、ワーキンググループで集めていただいたんですよね、各部署の、工場の方も営業も含め、いろんな部署の女性がいましたよね。
今回たまたまその時のメンバーが集まったね。また女性ワーキンググループを立ち上げたい。
女性に絞って意見を聞いてもらえることってなかなかなくて、すごい良い機会だったと思います。
当時、新たな試みでしたよね。
良かった。でも当時は結局、開発部署の男性社員が何パターンか作った物を持ってきて、この中だとどういう系が好み?みたいな感じだったので、そうじゃなくて、一から企画することができれば、また違うかなって。私だけかな。
いいと思います。
結構バッサリいくこともあったりしました。女性と男性でこんなに違うんだって思いましたね。今はオンライン会議も当たり前になって工場と営業も話しやすい環境になったし、女性ワーキンググループもやれたら面白そうですね。
私は・・・まだこの業界には女性が少ないのもあって、実際、営業職もまだ数えるほどしかいないのが現状なんですけど。営業職で働いて育休を取って復職した後も、キャリアアップを積めるような働き方をするのが今の目標です。人事の方や上司の方って、意見を結構取り入れてくださると思ってます。
ほんとに最近、女性もたくさん入社して増えてきたので。皆さんみたいな先輩が、モデルケースのひとつになっていただければって。私も含めて新入社員の方も、将来のイメージがつきやすいんじゃないかなって思います。
頑張ります。
絶対いいと思う。
私は、今の話を聞いて思ったんですけど、現場も結構女の子増えているんです。各工程に1人いるかどうかだったのが、今は2~3人くらいいるので。
だから、働く場をどういう風にしていくかっていうことは、絶対考えなきゃいけないと思うんです。会社に任せるだけじゃなくて現場もどんどん意見を言わなきゃと。
個人的なところでは、親が高齢になってきたので、その面倒もちゃんと見ていけるようになったらいいなって思います。リモートとか、いろんな働き方を選べるようになっていくといいですね。
そうですね。他部署の方も含めて先輩・上司がすごい気に掛けてくださるので、今後の目標としては自分自身ももっと余裕を持って、後輩の子たちにも、先輩が私にしてくださったように接していきたいです。
まだ私はライフイベントを経験してないですけど、先輩たちを目指しつつ、私も何か、後輩たちに何か残せるっていったら大げさですけど、働きやすくしてあげられたらいいなって。ほんとに些細な声かけとかもそうなんでしょうけど、できたらいいなって思います。
それにこれからは工場の方とかとも、もっと交流があればいいなって思います。
営業と技術とか、働いてる場所が離れても交流は必要だよね、お互いのために。研修だけじゃなくて、こうやって話したいね。今日はとても楽しかった。
ノダの将来
ノダの社長と若手社員との対談。
テーマは「ノダの将来」です。